こちらはmikanのアドベントカレンダー23日目の記事になります。
22日目は @3izorin から SaaSのプロトタイプを作るのにNotionがおすすめな件 でした!
プロトタイプと聞くと、画面があって簡単なワイヤーフレームをイメージしてしまうのですが、情報整理がされていて、それを元に議論するツールと捉えることもできるなと勉強になりました。情報設計する際は上記を参考に Notion を活用してみてはいかがでしょうか?
こんにちは。mikanでBackendエンジニアをしております。 @hoshitocat です。
23日ということで今年も残りわずかとなってきましたね。余談ですが、先日家に友人が来てくれたのですが、部屋が乾燥しているから加湿器使ったほうが良いとオススメされたので、何か買おうかなと思っております。何かオススメのものがあればぜひ教えてください!
さて、今回の記事では、負債の解消にチームでやっていることを紹介しようかと思います。負債の解消に悩んでいる方や、そもそもそこへの取り組みが全くできていなく、課題感を持っている方はぜひ参考にしてみてください。
はじめに
いきなりですが、技術的な負債に関しては皆さんどのように捉えておりますでしょうか?
私は以下を参考にしております。
技術負債はチームおよびそのメンバーが成長する上で必ず発生しうるものであり、むしろチームが成長している証拠であると思っています。チームやメンバーが成長するにつれて、以前書いたコードと自分がこれから書こうと思っているコードの乖離が広がっていきます。そのため、この差を埋める作業が必要になります。しかし、この差を埋める作業はプロダクトを前進されるもの(成長させるもの)ではありません。そのため、事業を伸ばすための開発時間を確保することを優先しすぎてしまうことがあると思います。
弊社のサービス英語アプリmikanは650万ダウンロードを超えており、2014年にリリースされて以来、いろんな機能が追加されてきました。私が入社したのは2019年ですが、今ではBackendチームも3人に増え、よりリリースのサイクルが高速化しました。しかし、3人に増えたことで、施策を試すスピードがあがったことや、開発の規模もこれまで以上に大きなものになってきたことなどがあり、今のシステムとチームおよびメンバーの技術負債はより広がっていきました。
負債解消のために導入した仕組み
mikanでは、事業をより成長させるため、英単語アプリから英語アプリへ進化してきたように、直近のやっている施策はより攻めの施策が多く、ガンガン進化しています!
一方で負債解消には手がつけられていない状況が続いており、このままだとドンドン負債が溜まっていってしまう状況となっていました。
そこで、Backendチームでは強制的に負債を解消するための仕組みを導入しました。
負債解消Day
月に一回オフィスに集まって、負債解消だけをやる日を設けました。これを実施する上で、他チームメンバーには以下の2つに協力してもらっています。負債解消をやる上でノイズになってしまうからです。
- Slackでの反応が遅れる
- MTGは入れない
負債解消Dayの実施には、必ず事前準備をしています。負債解消Dayではチーム全員が負債解消の時間とするため、より時間を有効活用する必要があります。
事前準備では、そもそも今月の負債解消やる必要あるっけ?ということから、負債解消でやるべきタスクを一覧し、その上から順番に優先度づけを実施、その順番に着手していくというのをやります。
優先度は最も早く効果が現れるものを選ぶようにしています。 なぜ優先度をこのようにつけるかといいますと、前提として、負債という性質上より早く解消した方が、開発効率や施策の進めやすさ(技術的制約が少なくなる)に影響するものばかりだと思っています。
その中で、より早く効果が現れる = 直近やっている開発orこれからやろうとしている施策に影響の出るもの
ということであり、施策の順序は事業成長の優先順位から決められているはずなので、負債の解消もそこに紐づいた順位をつけられる方が良い考えているからです。
また、効果が現れる
とは、開発効率といった単純なものもありますし、これから事業成長のロードマップ上、解消しておいた方が良い技術的な問題の両方だと思っています。したがって、技術的には負債となっているけれど、ロードマップに乗ってこないような部分の改修は優先度は低く、ロードマップ上必ず開発が進んでいくような部分に関しては優先度高く改修する必要があると捉えています。
実施するタスクが決まったら、それに必要な情報を集めたり、先に当日のスケジュールまでざっくり決めています。スケジュールが決まっているとやることや動き方に迷わなくなるので、当日の動きがより円滑になるからです。
スプリント毎に負債解消ポイントを10~20%程度設ける
Backendチームでは1週間を1スプリントとし、スプリントの区切りのタイミングでは、次のスプリントのタスクを洗い出したり、見積もりをしています。
そのときに、ベロシティに合わせて、10~20%程度負債解消していこうという取り決めをしています。このルールを設けることで、負債解消Dayではやらないような細かい負債の解消も定期的に解消していくことができます。
負債Backlogを作って負債を記録する
負債は気づいたタイミングで、タスクボードに記録するようにしています。Backendチームはタスク管理をGitHub Issueを使っていますが、負債解消タスクも同様に記録しています。
負債解消Dayやスプリント計画のときに、記録されているタスク一覧から、ピックアップするだけでよいので、負債になっていることを忘れることもないし、負債解消しようと思ったときに、そこから選択するだけで良くなるため、負債解消までのハードルを下げることができています。
負債解消の妥当性について
負債解消をする上で最も気にしなければならないことは、事業成長の速度を鈍化させてはならないということです。そこで、負債解消をしても生産性が鈍化していないことを証明できれば、負債解消の時間を確保することの納得感が得られると考えました。また、上記でやってきた取り組みの効果をより実感できると思います。
やっていることは至ってシンプルで、以下の3つです。
- 開発時間の計測
- 時間計測には、 clockify というツールを導入しています。簡単に計測できるし、 チーム全体やメンバーなどのさまざまな条件で、集計結果をみることができるので便利です。
- タスクへのポイントづけ(計画と実績の両方)
- 計画と実績の両方あることで、見積もりの妥当性を検証できます。
- 生産性の指標として four keys を導入
- 長くなるので、これは後ほど紹介記事書きたいと思います。
Backendチームの1時間あたりの消化ポイントが下がっていないことや、four keysの指標から、事業成長の速度を鈍化させていないことを計測できるようになりました。
まとめ
今回は、負債解消のために弊社のBackendチームがやっている取り組みについてご紹介させていただきました。
負債解消は仕組みかしないとなかなか取り組みが難しいところではありますが、仕組みさえ導入してしまえば、着実に解消を積み上げていくことができるので、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
さいごになりますが、弊社では一緒に働く仲間を募集しています。もし、ご興味のある方は以下のリンクからでも良いですし、私にDMしていただいても良いので、お気軽に声かけてください!
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それでは、また次回もお楽しみに。